汗の臭いのメカニズムについて
汗腺には、エクリン汗腺とアポクリン汗腺の2種類あります。エクリン汗腺はほぼ全身に存在しており、アポクリン汗腺は脇や陰部付近に存在しています。このアポクリン汗腺からの発汗は、脂肪や尿素、アンモニアなどが多く含まれています。それぞれの汗腺から出る汗は、ほぼ無臭です。
汗の臭いのメカニズムについては、汗をかくことにより肌にいる常在菌が繁殖し、それが分解される際にイヤな臭いが発生します。常在菌は、汗の水分と皮膚の角質や皮脂、垢などをエサとして食べて繁殖します。そして、汗をかいてから5〜6時間後に最も臭いが強くなります。
そのため、汗をかいたらすぐに拭き取るようにすることで、汗のイヤな臭いをかなり抑えることができます。汗をかいてもそれほど臭いが気にならなくて放置していると、時間が経過するごとに臭いが強くなっていくのです。
すぐに実行したい汗の臭い対策〜5選〜
最近は、汗の臭いに敏感な人が増えており、汗の臭いに悩んでいるという人も少なくありません。自分から汗の臭いがしていないか常に心配だという人や、普段はそんなに汗をかかなくても最低限のエチケットとして、汗対策をしたいと思っている人も多いのではないでしょうか。
汗の臭いが気になっている人が、すぐに実行したい汗の臭い対策について、詳しく見ていくことにしましょう。
その1:肉類や乳製品などを食べ過ぎないようにする!
汗の臭い対策には、臭いの元となる食べ物をなるべく控えることが大切です。臭いの元は、皮膚表面の常在菌が皮脂や垢などのエサを食べて繁殖することから発生しますが、そのエサの大元になるのが肉類や乳製品などに多く含まれている動物性タンパク質や脂肪です。
特に日頃から肉類や乳製品を多く摂取することにより、皮脂などが発生しやすくなるため、これらの食べ物を摂り過ぎないようにすることが菌の繁殖を抑えることに繋がります。
その2:制汗スプレーを使用する!
ドラッグストアなどには、さまざまな制汗スプレーが販売されています。汗の臭いを何とかしたいと思っている人はとても多いのです。制汗スプレーを使用する際には、汗をかく前にスプレーするようにしましょう。汗をかいていない時にスプレーすると、より効果的だからです。
また、制汗スプレーは、柑橘系やフラワー系などさまざまなフレグランス付きのものもありますが、無臭のものを選べば、汗の臭いと混じり合うことがないためおすすめです。
その3:通気性の良い下着を身に付ける!
近年は通気性の良い下着や、消臭効果のある下着など、汗対策としてさまざまなものが販売されています。そのような下着を身に付けるだけで、以前よりも汗の臭いが気にならなくなったという人も多くいます。
その4:抗菌効果のある洗濯用洗剤を使用する!
現在は、抗菌効果のある洗濯用洗剤なども次々と販売されています。特に、部屋干しをしている人などは、衣類に雑菌が繁殖しやすく、臭いの原因となります。日頃から汗の臭いが気になるという人は、抗菌効果のある洗剤を選ぶことで、汗をかいた時の臭いも大幅に減ってくるのです。
その5:制汗シートを携帯する!
外出する際には、制汗シートを携帯しておくことで、汗をかいたらすぐに拭き取ることができます。汗をかいた場合、5〜6時間程度経過した頃が一番臭いが強くなると言われています。
そのため、汗をかいたら放置せずに、制汗シートですぐに汗を拭き取ることで、臭いの元となる雑菌の繁殖を防ぐことができます。また、制汗シートに殺菌成分が含まれているものであれば、臭い対策により効果的です。