腸内環境の悪化で汗が臭くなる理由
腸内環境の悪化で汗や口が臭くなる仕組み
腸内環境の悪化は、口臭や体臭を強くします。そして、汗の臭いも強くします。悪玉菌が増えて腸内環境が悪くなると、腐敗臭のような嫌な臭いが発生しやすくなり、腸内に臭いが蓄積されやすくなります。その臭いは血液に入り、全身を流れます。
そして皮脂腺や汗腺まで運ばれると、臭い汗や皮脂が体外に排出されてしまいます。簡単に説明すると、このような仕組みで汗が臭くなってしまいます。では、もう少し詳しく説明していきます。腸内環境の悪化によって腸内に便が長い時間蓄積したりすると、アンモニアなどの臭い物質が発生しやすくなります。
臭いによって血液の質は悪くなり、血管が衰え、腸や肝臓の機能が悪くなります。そのことによって、さらに臭い物質が増えてしまいます。アンモニアなどの臭い物質が発生し過ぎると、肝臓で分解することが難しくなります。
そして、分解されなかったアンモニアなどの臭い物質は、腸内にある血管から血液に入り、全身を流れて汗として排出されたり、口臭となって排出されたりしてしまいます。つまり、腸内で発生した臭い物質が血液に入って全身に流れることが、汗や口の臭いをきつくしてしまうのです。
そして、内臓の働きが悪くなることは免疫力を低下させることに繋がります。免疫力が低下すると、雑菌を増やすのを抑えている常在菌の働きも低下します。そうすると雑菌は増えやすくなり、体臭が強くなってしまいます。
便秘は腸内環境を悪くし汗が臭くなる
お菓子や加工食品、ファーストフードを食べることが多く、野菜や果物をあまり食べない食生活は腸内環境が悪化しやすくなります。また、便秘も腸内環境が悪化する原因となります。便秘になると悪玉菌が増え、腸内フローラのバランスが乱れやすくなります。
腸内フローラのバランスが乱れると、腸と肝臓の働きが低下しやすくなります。腸内で発生したアンモニアやインドールなどの臭い物質は、便として体外に排出されたり、肝臓で分解されて尿として排出されたりします。このような仕組みにより、臭い物質は多く溜まらないようになっており、嫌な臭いを発生させる悪玉菌の量は善玉菌の働きにより抑えられています。
しかし、便秘になると、臭い物質が増えやすくなります。慢性的な便秘になると、臭い物質が腸内に多く溜まってしまい、肝臓は臭い物質を分解するのが大変になり、全てを分解するのが困難になります。そのため、慢性的な便秘の方は特に注意が必要になります。
汗の臭い対策は便秘解消が効果的
食物繊維を摂って便秘を解消する
食物繊維は便秘解消に効果的な成分として有名ですが、ただ食物繊維を摂れば良いという訳ではありません。便秘を解消するには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランス良く摂ることが大切になります。水溶性食物繊維は水に溶ける食物繊維で、善玉菌の餌になったり、糖質をゆっくりと吸収させる働きがあります。
それに対し不溶性食物繊維は水に溶けない食物繊維で、腸の蠕動運動を促進させる働きがあります。この二つの食物繊維をバランス良く摂ることによって、便秘解消効果が期待でき、汗の臭い対策となります。
乳酸菌を摂って便秘を解消する
乳酸菌を摂ることによって、腸内の善玉菌を増やす効果が期待できます。乳酸菌はヨーグルトやヤクルトなどに含まれていることで知られていますが、漬物や味噌などに含まれている植物性の乳酸菌もあります。ヨーグルトやチーズなどに含まれている動物性乳酸菌は、生きて腸まで届きにくい乳酸菌ですが、死滅した後は植物性乳酸菌の餌になったり、腸内の老廃物を便と一緒に排出したりする働きがあります。
それに対して植物性乳酸菌は、生きたまま腸まで届くことができるので、善玉菌を増やすことに役立ちます。乳酸菌にはこれらの働きがあり、便秘を解消する効果が期待できるので、汗の臭い対策として乳酸菌を摂ることをおすすめします。また、オリゴ糖は善玉菌の餌となるので、オリゴ糖を摂ることも汗の臭い対策としておすすめです。
