頭から出る汗と自律神経の関係
頭から出る汗は精神的なことも関係している
手や足や脇と同じように、頭も汗が多い部位になります。それは、精神が影響して汗が多く出てしまうことのある部位になるためです。緊張したり、ストレスを受けたりすると手や脇に多量の汗をかいてしまうことがあります。
そして、頭にも多量の汗をかいてしまう場合があります。このようなことは局所性多汗症の一つになります。局所性多汗症とは、手や脇や頭など、特定の部位にだけたくさんの汗をかく症状で、交感神経が過敏に反応しやすい人がなりやすい症状です。
手にだけ多量の汗をかく人を「手掌多汗症」と言いますが、頭にだけ多量の汗をかく人を「頭部多汗症」と言います。頭部多汗症は緊張やストレス、日々の生活習慣により自律神経が乱れることによって起こると考えられています。過剰な汗は臭いにも繋がるため、周りが不快に感じてしまうことがあります。
交感神経が過剰に反応する原因
交感神経はストレスや緊張など精神的な部分と深く関係しています。交感神経が過剰に反応し、自律神経が乱れてしまうのはストレスや緊張など精神的なものが原因です。極度の緊張やストレスの蓄積によって交感神経が過剰に反応し、自律神経が乱れてしまうことがあり、そうなると汗をかきやすくなります。
現代はストレス社会と言われており、ストレスを感じてしまう場面が多くあります。そして、ストレスや緊張などで自律神経が乱れやすい人がいます。同じ環境下でも、自律神経が乱れやすい人と乱れにくい人が存在します。
そのことは、性格が深く関係しています。完璧主義者、とても真面目な人、神経質な人などはストレスなどで自律神経が乱れやすい傾向にあります。そのため、そのような人は頭部多汗症になりやすいと言えます。
どうにかしたい頭汗の対策方法
頭から汗をたくさんかくと、周りの目が気になったり、髪がビショビショになってしまうこともあります。また、頭の臭いの原因にもなります。そのため、頭から出る余計な汗は防ぎたいところです。そこで、頭汗の対策方法を紹介していきます。
睡眠をしっかりと取ること
睡眠不足になると疲れやストレスが溜まりやすくなります。ストレスが溜まるということは自律神経が乱れる原因になるため、頭汗が過剰に出やすくなり、頭皮の臭いの原因にもなります。
そのことは、頭皮環境の悪化にも繋がる恐れがあるため、抜け毛が増えたり薄毛になってしまう可能性もあります。そして、睡眠不足自体も薄毛の原因になるため、7〜8時間くらいしっかり睡眠を取ることをおすすめします。
軽い運動をすること
激しくキツイ運動は、逆に交感神経を刺激させてしまい、自律神経の乱れに繋がってしまうことがありますが、軽い運動は自律神経を整える効果が期待できます。そして、ストレス解消効果も期待することができます。
運動は、ウォーキングやジョギング、水泳や自転車などがおすすめです。運動によってストレスが溜まると意味がないので、気持ちよくできる範囲で行いましょう。
お風呂で半身浴をする
お風呂で半身浴をすることも頭汗対策に有効です。ぬるめのお湯で比較的長い時間半身浴をすると、副交感神経が優位になります。それは、リラックス効果が生じるためです。
また、そのように入浴することによってジワジワと汗をかくことができ、汗腺をトレーニングすることができます。汗腺をトレーニングして鍛えることにより、汗腺機能を正常にすることが可能となり、臭いのキツイ汗が出るのを改善する効果も期待できます。ちなみに、ぬるめのお湯の温度は、37〜39度になります。
過剰に意識しないこと
局所性多汗症は精神的な部分が関係しているため、「頭から汗がたくさん出たらどうしよう」などと過剰に意識すると、逆に汗がたくさん出てしまうことがあります。そのため、なるべく意識しないことが大切になります。景色を眺めたり、会話をしている時は会話に集中したりするなど、頭汗を過剰に意識しないようにしましょう。